草刈正雄(くさかり・まさお)は日本の俳優、モデル、歌手です。ここでは草刈正雄のプロフィールや、年代別代表作。結婚と家族について書いていきます。
(画像引用:amazon.jp)
草刈正雄の結婚と家族・代表作は?
草刈正雄のプロフィール
<プロフィール>
本名:草刈正雄(くさかり・まさお)
生年月日:1952年12月15日
出身:福岡県
学歴:福岡県立小倉西高等学校
デビュー:ファッションショーの会場でスカウトされてモデル契約
草刈正雄は、父親がアメリカ人で母親が日本人のハーフです。父親がアメリカ軍人で朝鮮戦争で戦死したこともあり、経済的に大変苦労したといいます。
家計を助けるため幼い頃からアルバイトをしていた草刈正雄は、働きながら定時制高校に通っていました。やがてアルバイト先でモデルを勧められ、福岡市で開催されたファッションショーに出向いた先で、スカウトされることになります。
草刈正雄のモデル時代
草刈正雄は1971年に資生堂の専属モデルになり『MG5』『BRAVAS』『TACTICS』のCMに出演。丹精なルックスが若い女性の心を奪い、一躍時の人になりました。
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ちなみにMG5は、ダンディな男性像をイメージしたメンズコスメのシリーズで、モノトーンベースにチェック柄、シャープなロゴデザインがレトロでおしゃれなパッケージ。現在はどうなっているのか調べたところ、ほぼ昔のままのデザインで現在も販売されいたのは驚きでした。
草刈正雄の歌手としての側面
草刈正雄はデビューした1971年から79年までレコードを出しています。この時代は俳優やモデルでも売れっ子になるとレコードを発売していたらしいですね。草刈正雄は計10枚のシングル、ベスト盤を含めた5枚のアルバムを発表しています。
うち一曲の『ほんとうに』(1976年)は、当時草刈正雄自身がMCを勤めたラジオ番組のタイアップ曲。
『センチメンタルシティー』(1978年)は、やはり草刈正雄が主演したドラマ『華麗なる刑事』のエンディング曲として流れました。
『ステーション』(1976年)タイトルどおり、駅で恋人と待ち合わせるという歌詞。でも彼女は来ないと切々と訴える草刈正雄……。こんないい男を振るなんて、よほどの事情が……とあれこれ想像を巡らせてしまう一曲です。
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草刈正雄の家族
草刈正雄はモデルの大塚悦子と1979年に結婚。一男二女、三人の子供に恵まれました。
長女の紅蘭(第一子 1989年8月30日生まれ)はタレント、ダンサーとして活動。
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次女の草刈麻有(第三子 1993年4月20日生まれ)は女優として活動しています。草刈麻有は、仲間由紀恵なども所属するプロダクション尾木に所属しているとのことでしたが、リンクが外れているのでフリーに転向したのかもしれません。
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長男の草刈雄士(第二子 1991年3月20日)はヒップホップバンドの『ズットズレテルズ』のMCとしてハマ・オカモトらと活動していましたが、2015年2月14日に草刈正雄の個人事務所がある渋谷区のマンションから転落して永眠しています。
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娘たちが芸能界にいることもあり、父、草刈正雄のエピソードはよく聞かれます。
以前、草刈正雄と長女紅蘭がイベントに出演した際のことですが、草刈正雄は「ありがとう、ごめんなさい」を口にできるようにと意識しており、自室の壁にも貼って気にかけているという話が聞かれました。こういった謙虚な人柄が、長年の人気を支えていたことは間違いがないのでしょう。
草刈正雄のおすすめ作品
草刈正雄はモデルとしてデビューすると、瞬く間に注目を浴びて、日本中に知らない人はいないほどの人気者になりました。1970年から1980年までその人気は続き、不動のようにも思われました。しかし、やがて時代の変化と共にイケメンのニーズも移り変わり、1990年代に入ると草刈正雄は俳優業は低迷するようになります。
けれど迷走時期を経た草刈正雄は、コメディ要素のある三枚目的な役柄で活路を見出すようになっていきます。もともと草刈正雄自身が三枚目に興味があったこともあり、2000年ごろには新たな人気を得るように。唯一無二の存在感のある役者へと成長していきました。
近年は表情も味わいや深みが増し、美しいだけではなく人間的な魅力が滲み出ているように感じます。
そんな草刈正雄ですが、1980年代前半と2010年以降の作品を見比べるとあらゆる意味で楽しめると思います。
映画 復活の日(1980年)
監督:深作欣二
出演:草刈正雄、オリヴィア・ハッセー、夏八木勲、滝川由美、渡瀬恒彦、緒方拳
小松左京原作のSF作品の映画化。試験中のウイルスを持ち出したスパイを乗せた小型飛行機がにアルプス山中に墜落しカプセルが砕け散る。やがて気温があがるとウイルスは増殖して世界中に拡散される、という現代ではリアルにも受け取れる怖い話です。
映画 汚れた英雄(1982年)
監督:角川春樹
出演:草刈正雄、木の実ナナ、浅野温子、勝野洋
ハードボイルド作家、大藪春彦の原作。孤独なオートバイレーサーの北野晶男が、レースに復活するまで日々と、彼を愛する女たちの物語です。
バブル時代らしい演出と、美しい草刈正雄の勇姿が楽しめるレアな映画。
ドラマ プロハンター(1981年 日本テレビ系列)
横浜で探偵事務所を開業する二人の男が、あらゆる難事件を解決することになる物語。草刈正雄と藤竜也の主演の二人が、探偵の合間にスカッシュをしたり、おそろいのジャンパーを羽織っていたりと当時の流行も色濃くていい。
村川透、長谷部安春といった『大都会』『探偵物語』に関わった監督が名を連ねている貴重なドラマでもあります。
出演:草刈正雄、藤竜也、名取裕子、柴田恭兵
低迷機を経ての復活
1980年代までは、唯一無二の美しい容姿で、別格の人気を得てきた草刈正雄でしたが、1990年代に入ってからはその恵まれた容姿が逆に影響して低迷します。
しかしその後、コメディでの三枚目役での活路を見出します。もともとコメディが好きだった草刈正雄は、「とぼけたキャラ」の「面白い人」として再びドラマや映画で活躍するようになっていきます。
『ズンドコベロンチョ』世にも奇妙な物語(1991年 フジテレビ系列)
現在でもスペシャルで放送されている『世にも奇妙な物語』で放送された伝説のストーリー。自他ともに認める物知りエリートサラリーマンが、ある日周囲が多用する「ズンドコベロンチョ」の意味が理解できず戸惑う。しかしプライドが邪魔をして「知らない」と言い出せないばかりに大変なことになってしまう。
草刈正雄は主演のサラリーマンを演じていますが、誰にも知らないことを打ち明けられず、一人悶々とする場面が笑えます。
ドラマ 68歳の新入社員(2018年 関西テレビ)
出演:草刈正雄、高畑充希、原田美枝子
老舗和菓子屋の新規事業部で働くリーダーのアラサー女子の部署に、かつて同社の社員だった68歳の男が新人社員として入社してくる。そしてリーダーを務める彼女の部下に配属される。40歳も年上の部下の指導を任されるが、男はデジタルに弱くて教えるのも大変。コミュニケーションもなかなか取れずに苛立つが、やがて二人の心に変化が現れる。
草刈正雄と高畑充希のコンビが素晴らしい。人気脚本家、岡田恵和の脚本に癒されるハートフルコメディです。
おじさまと猫(2021年 テレビ東京)
出演:草刈正雄、神木隆之介、小関裕太、高橋ひとみ
人気漫画のドラマ化。ペットショップで売れ残った猫を気の毒に思い自宅に迎え入れた主人公のおじさま。おじさまは猫を「ふくまる」と名付けて世話をします。やがておじさまとふくまるは互いを何者にも変え難い存在と感じるようになる。
そんな一人と一匹の物語です。もちろんおじさま役を演じるのは草刈正雄。また猫のふくまるの声を担当しているのは神木隆之介ですが、本物の猫ではなく、ぬいぐるみなところがファンタジーっぽさがあってよいです。
教養番組 美の壺(2008年〜 NHKBSプレミアム)
出演:草刈正雄、木村多江
NHKBSで放送されている教養番組です。毎回あらゆる美にまつわるアイテムが紹介され、それを草刈正雄演じる「草刈さん」がナビゲーターとして、瀟洒な古民家ふう自宅で味わい楽しみます。
番組開始当初は谷啓が担当していましたが、2008年に草刈正雄にバトンタッチされました。こちらはナレーションの木村多江とのやりとりはしますが、草刈正雄のほぼ一人芝居。草刈正雄のとぼけた味わいと演技が楽しめ、教養も深められる一石二鳥?な番組です。